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2026年7月25日
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この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス/東京都美術館

今から100年前の1926年、東京都美術館(旧・東京府美術館)は、日本初の公立美術館として東京・上野公園に開館しました。
同館では2026年7月23日(木)~10月7日(水)まで、「東京都美術館開館100周年記念 この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス」が開催中です。
本展は、100年という時間を、東京、九州、そしてアルゼンチンで続けられた創作活動をとおして紹介する展覧会です。
3つの都市が「100」という数字でつながるとき、一体どんな景色が見えるのでしょうか。
本記事では、「この場所の風景」展の見どころをまとめました。ぜひ、最後までご覧ください。
本展は、ただ作品を眺めるだけでなく、時空を超えて上野・大牟田・ブエノスアイレスを旅するような体験ができる展覧会です。
「歴史とかアートって難しそう・・・」と感じる人でも直感的に楽しめる内容になっています。
100年前の「上野公園」はどんな場所?
第一部では、東京都美術館の100年の歩みを紹介。
開館から現在まで「どんな展覧会が開かれ、どんな人びとが集まってきたのか」をたどります。

写真家・児玉房子が捉えた70年代の上野公園のひとコマや、奈良原一高の《不忍池》など、時代ごとの上野の街と人びとの表情が映し出された作品を展示。

奈良原一高《不忍池[『ポケット東京』]より》 1993~96年 東京都写真美術館蔵
「昔の人も同じように上野散策を楽しんでいたのかな」と、街の記憶にタイムスリップするような体験が広がります。
クレヨンや水彩で描く「日常のリアル」

第二部でスポットを当てるのは、福岡県大牟田市などで暮らし、独学で絵を描き続けた画家・江上茂雄(えがみ しげお、1912-2014)。
特別な美術教育を受けることなく、鉛筆、水彩、クレヨン、クレパスといった身近な画材で、街の風景や日常と向き合い続けました。

本展では、東京初展示となる木版画や鮮やかな風景画など約400点の作品を紹介。
特別な知識がなくても、直感で「色がきれい」「なんだか心が落ち着く」と感じられる表現を、会場でじっくりとご覧ください♪
“所蔵品第1号”をめぐり、地球の反対側へとつながる旅へ

東京都美術館*が開館した1926年に描かれ、美術館にとって最初の収蔵品(所蔵品第1号)となった絵画《百日草の庭》。
*開館当時の名称は東京府美術館
《百日草の庭》の画家の名前は、藤岡鉄太郎であること、「鉄太郎」は「かねたろう」と読むと伝わっています。
しかし、画家の正体や同館がどのようにして本作を収蔵したのか、その経緯を明らかにする記録は現存していません。

第三部では、この1枚の絵を起点に、アーカイブ・プロジェクト「AHA!」によるリサーチの軌跡をたどります。
調査の中で注目されたのは、作者と同姓同名で読み方の違う人物・藤岡鉄太郎(ふじおか てつたろう、1901-1982)。
1927年にアルゼンチン・ブエノスアイレスへ渡り、花を扱う仕事をし、絵を描くことを趣味としていた人物です。
ここでは、藤岡鉄太郎の足取りを資料をとおして追いかけます。

1枚の絵から100年の時を超えてつながるストーリーは、ミステリー小説やドキュメンタリー映画を鑑賞しているかのようなワクワク感を与えてくれます。
また、ここでは〈花とカレンダー2027〉に掲載するために公募した花の写真も展示されます。
本展は、高校生・大学生を含む学生&18歳以下は観覧無料*で楽しむことができます!
*要証明
休日のお出かけやデート、友だちとの上野散策にもぴったりな「この場所の風景」展。
期間中は、さまざまな関連イベントや鑑賞プログラムも実施していますので、
その一部をご紹介します。

展覧会の背景や作品の魅力をさらに深く知ることができるトークイベントを開催します。
【第1回】江上茂雄を語る
本展(第二部)出品作家の江上茂雄の次男として福岡・大牟田に生まれ、東京藝術大学美術学部卒業後、現在は福岡を拠点に活動する美術家・江上計太氏と、『江上茂雄作品集』(2010)刊行にたずさわったデザイナーの尾中俊介氏に、江上茂雄についてお話いただきます。
日時:8月29日(土)14:00~16:00
【第2回】名もなき誰かの足跡をたどる
在野の民話採訪者・小野和子氏の書籍編集やメキシコ民衆版画のリサーチ等に取り組んできた清水チナツ氏と、本展(第三部)に《百日草の庭》リサーチ・プロジェクトで参加したAHA!の松本篤氏に、自身の活動がまなざしてきたものについてお話いただきます。
日時:9月5日(土)14:00〜16:00
【第3回】戦中・戦後の女性の美術家たちを追いかける
本展(第一部)出品の女流美術家奉公隊《大東亜戦皇國婦女皆働之図》、戦後福岡の前衛美術家・田部光子(1933-2024)に関する調査・研究に、それぞれ継続的に取り組んできた吉良智子氏と正路佐知子氏に、戦中・戦後期の女性の美術家たちを追う中で見えてきたことについてお話いただきます。
日時:9月26日(土)14:00〜16:00
【トーク・シリーズ概要】
会場:東京都美術館 講堂
定員:各回200名(先着順・要事前申込)
参加費:無料(※当日の「この場所の風景」展の観覧チケットが必要です)
申込:事前申込制
※先着順・定員に達し次第受付終了。
詳細はこちら
18歳以下の方とその保護者限定の無料開室日です(ただし、小学3年生以下は保護者の同伴が必要)。
日程:8月24日(月)10:00~15:00
※入室は14:30まで
申込:不要
東京都美術館で活動するアート・コミュニケータ(とびラー)と一緒に対話をしながら展示室をめぐります。
日程:
①9月11日(金)
②9月18日(金)
いずれも、18:45~19:15
定員:各回22名
(【一般受付】16名、【手話による鑑賞】6名)
参加費:無料
※「この場所の風景」展当日チケットが必要。
申込:事前申込制
※先着順・定員に達し次第受付終了。
詳細はこちら
本展担当学芸員と一緒に対話をしながら展示作品を鑑賞します。
日程:
①9月9日(水)
②9月16日(水)
いずれも、11:00~12:00
定員:各回10名程度。
参加費:無料。
※「この場所の風景」展当日チケットが必要
申込:事前申込制
※先着順・定員に達し次第受付終了。
詳細はこちら

「美術館ってちょっと堅苦しいかも?」と思っている方にこそ、おすすめのイベントです。
気になるイベントの日程に合わせて、東京都美術館へ足を運んでみてくださいね。
展覧会名:
東京都美術館開館100周年記念 この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス
会期:2026年7月23日(木)~10月7日(水)
休室日:月曜日(8月10日、9月21日は開室)
開室時間:9:30~17:30、金曜日は9:30~20:00
※入室は閉室の30分前まで
会場:東京都美術館 ギャラリーA・B・C
住所:〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
観覧料:一般 1,200円 / 65歳以上 1,000円 / 学生・18歳以下 無料
同時開催の特別展「大英博物館日本美術コレクション」チケット提示で、一般・65歳以上*は100円(東京都美術館開館100周年記念料金)で鑑賞できます。
*要証明
A.1時間半~2時間ほど見ておくとじっくり鑑賞できます。
休憩は、同館1階の「cafe Art(カフェ アート)」がおすすめです!
A.「この場所の風景」展の展示室内は、一部箇所では写真撮影が可能です。詳しくは会場にて案内をご確認ください。
A.本展の受付で販売しています。オンラインでの販売はありません。
A.東京都美術館 ミュージアムショップで販売しています。
オンラインショップもありますので、後日おうちでゆっくり買い物もできますよ。
また、第三部で紹介された〈花のカレンダー 1926-2027〉はオンラインショップのみで販売されます。

開館100周年を迎えた東京都美術館の記念展「この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス」。
上野の歴史、日常を描いた作品、東京からアルゼンチンへとつながる物語など、見どころがぎゅっと詰まった展覧会です。
展覧会を出た後、上野公園や不忍池などの上野の街の風景が、いつもと少し違って見えてくるはず!
鑑賞後は、あなただけの特別な「お気に入りの上野の風景」を見つけてみてはいかがでしょうか。
