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2026年9月7日
民藝SHOCK!!―没後60年 静嘉堂の河井寬次郎/静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)

Gallery4展示風景
静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)で、「民藝SHOCK!!―没後60年 静嘉堂の河井寬次郎」が開催中です。
大正から昭和にかけて活躍した陶芸家・河井寬次郎の作品を中心に、彼にインスピレーションを与えた東洋の古陶磁をあわせて展示し、その創作の源泉に迫る展覧会です。
今回は展示室のようすとともに、本展の見どころやおすすめのポイントを紹介します。
「民藝」とは「民衆的工藝」の略語です。今から約100年前の大正14(1925)年に、柳宗悦(やなぎ むねよし)、濱田庄司、河井寬次郎らによって提唱されました。
彼らは、これまで注目されてこなかった日常の道具の中に、実用性から生まれる「用の美」を見出したのです。
河井寬次郎(1890~1966)は、日本を代表する陶芸家の一人です。
大正時代後半に民藝の考え方に出会い、飾るためだけの作品ではなく、日常の暮らしの中で実際に使われることを前提とした作品を次々と生み出しました。

(左から)河井寬次郎《流し薬壺》 昭和2年(1927)頃 静嘉堂文庫美術館 通期展示、河井寬次郎《流し薬壺》 昭和5~6年(1930~31)頃 静嘉堂文庫美術館 前期展示
本展では静嘉堂が所蔵する寬次郎の作品全51件すべてが公開されます。
うち2件は初公開、残りの49件もまとめて展示されるのは25年ぶりです。

(左から)河井寬次郎《櫛目鉢》 昭和2年(1927)頃 静嘉堂文庫美術館 通期展示、《スリップウェア角皿》 イギリス(18~19世紀) 日本民藝館 通期展示
コレクションは、彼の作陶における中期(大正末期~昭和初期)のものが中心。
濱田庄司がイギリスからもたらしたスリップウェアという陶器に刺激を受けた作品など、多様な技法による素朴でモダンな名品に出会えます。
静嘉堂は、日本各地の民窯や朝鮮王朝時代の陶磁器(李朝)、中国の磁州窯陶器など、「民藝」のやきものも多く所蔵しています。
寬次郎の作品とあわせて見ることで、彼の創作のルーツをたどることができます。

Gallery3展示風景より、(左)河井寬次郎《草花図壺》 昭和6年(1931)頃 静嘉堂文庫美術館 通期展示
寬次郎が活動を始めた大正時代末期は、中国大陸での発掘や清朝崩壊による秘蔵品の流出を背景に、中国美術が世界に広く知られるようになった時期でした。
会場には、唐三彩や宋磁の名品とともに、その影響が見られる寬次郎の作品も並んでいます。

(左から)新海竹太郎(原型製作) 河井寬次郎(成形・施釉・焼成)《三彩薬師像》 大正13年(1924) 静嘉堂文庫美術館 通期展示、《加彩女子俑》 唐時代(8世紀) 静嘉堂文庫美術館 通期展示、《三彩女子俑》 唐時代(7~8世紀) 静嘉堂文庫美術館 通期展示
本展では、静嘉堂が誇る国宝《曜変天目(稲葉天目)》と、寬次郎が自ら「曜変」と名付けた2点を、同じ展示室(Gallery3)で見ることができます。
至高の東洋陶磁と近代の巨匠による表現を見比べられる、とても贅沢な空間です。

(左から)河井寬次郎《流し描盒子》 昭和7年(1932)頃 静嘉堂文庫美術館 通期展示、河井寬次郎《曜変櫛目盒子》 昭和2~3年(1927~28)頃 静嘉堂文庫美術館 通期展示、河井寬次郎《曜変壺》 昭和2~3年(1927~28)頃 静嘉堂文庫美術館 通期展示
「自分ならどこに置き、何に使うか」と考えながら鑑賞すると、やきものとの距離がぐっと縮まります。
《梅花図壺》のような小さな壺なら、玄関先や窓辺に置いて季節の花を一輪生けるのも素敵です。

河井寬次郎《梅花図壺》 昭和4年(1929)頃 静嘉堂文庫美術館 通期展示
.《松の図鉢》のように存在感のある作品は、棚に飾ってアートピースとして楽しむこともできます。
ぜひ自由な発想でお気に入りの使い方をイメージしてみてください。

河井寬次郎《松の図鉢》 昭和5年(1930)頃 静嘉堂文庫美術館 通期展示
鑑賞後はミュージアムショップに立ち寄ってみましょう。
展覧会公式図録のほか、寬次郎のモダンなデザインを日常でも楽しめる新作グッズがそろっています。

ミニアクリルキーホルダー(流し描/紫紅瓜壺/流し薬壺)
あたたかみのある文様をシンプルにデザインしたサコッシュは、お出かけに大活躍しそう。

サコッシュ(流し描鉢/松の図鉢)
鮮やかなグリーンに両手のデザインが映える手ぬぐいや、寬次郎の挿絵をあしらったトートバッグはふだん使いにぴったり。

河井寬次郎記念館のトートバッグ(2色)、(右下)手ぬぐい 流し描鉢
国宝《曜変天目》のグッズも充実しています。

ほぼ実寸の 曜変天目ぬいぐるみ(※おひとり様1個限り)
曜変天目ゴーフレットは、食べ終わった後も、曜変天目がデザインされた美しい缶を小物入れとして活用できる優れものです。
ミュージアムショップだけの利用も可能なので、ショッピングや散策の合間に訪れることもできます。
展覧会にお出かけの前にチェックしておきたい情報をまとめました。
A.ゆっくり見て回るなら、1時間から1時間半程度かかります。
A.館内に100円コインロッカー(リターン式)が設置されています。
A.Gallery1とホワイエのみ許可されています。動画撮影やフラッシュの使用は禁止されています。

Gallery1展示風景
A.毎月第4水曜日の9月23日(水・祝)と10月28日(水)は20:00まで開館時間が延長されます。
11月6日(金)と11月7日(土)は19:00まで開館します。
A.公式オンラインチケットでの事前予約(日時指定予約)が優先されていますが、当日券の販売もあります。
公式オンラインチケットはこちら
毎週木曜日は「トークフリーデー」です。
家族や友人と作品の感想を気兼ねなく会話しながら鑑賞することができます。
お子様連れの方にもおすすめです。
今秋、世界に3点しか完品が現存しない国宝《曜変天目》のうち、2点が都内で公開されます!
これを記念し、東京国立博物館の特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」(会期:10月14日〜12月6日/龍光院蔵《曜変天目》の展示期間:10月14日〜11月8日)との相互割引が実施されます。
また、パナソニック汐留美術館「吉田璋也のデザイン」展の半券、または本展の前回来館時の入館券を受付で提示すると、一般入館料が200円引きになります。
お得な割引を活用して、秋の美術館巡りを満喫してください。

【国宝】《曜変天目(稲葉天目)》 南宋時代(12~13世紀) 静嘉堂文庫美術館 通期展示
会場:静嘉堂@丸の内(明治生命館1階)
会期:2026年9月5日(土)~11月8日(日)
※会期中一部作品の展示替えあり
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
*第4水曜日の9月23日(水・祝)・10月28日(水)は20:00まで開館
*11月6日(金)、11月7日(土)は19:00まで開館
入館料:一般1,500円、大高生1,000円、中学生以下無料
※各種割引あり
アクセス:
・地下鉄千代田線二重橋前〈丸の内〉駅3番出口直結
・JR「東京駅」丸の内南口より徒歩約5分
民藝の器のあたたかみと、古い東洋陶磁の美しさ。その両方を楽しめるのが本展の魅力です。
やきものや器に関心がある方はもちろん、インテリア、デザイン好きの方にもおすすめ。
また暮らしに身近な作品が多いため、美術館初心者でも気軽に楽しめます。
地下鉄千代田線二重橋前〈丸の内〉駅直結で、雨の日も濡れずにアクセスできるのも嬉しいポイント。
東京駅周辺のお出かけスポットを探している方にもぴったりです。
この秋は東京・丸の内で、民藝の魅力をじっくり味わってみてはいかがでしょうか。

Gallery3・4入口